もし織田信長がAI時代を生きていたら。「常識を疑う人」が時代を変える

「今まで、こうしてきたから。」

仕事をしていると、そんな言葉を耳にすることはありませんか。

もちろん、これまで続いてきたやり方には、それなりの理由があります。

しかし、時代が大きく変わるとき、

昨日までの正解が、明日も正解とは限りません。

そして戦国時代、その「当たり前」にとらわれなかった人物がいます。

織田信長です。

現代では、AIの登場によって、私たちの仕事の「当たり前」が大きく変わろうとしています。

もし、織田信長がAI時代を生きていたら。

そんな想像をすると、ちょっと面白くないでしょうか。

「常識」を疑い、新しいものや仕組みに目を向けてきた信長なら、AIをどう使ったのか。

それとも、AIを使うだけではなく、AIによって今までになかった新しい仕組みまでつくってしまったのか。

もちろん、ここから先は史実をもとにした私たちの想像です。

今回は、

「もし織田信長がAI時代を生きていたら」

を、「一流の思考ラボ」目線で本気で考えてみたいと思います。

新しいものを「持つ」だけでは終わらなかった信長

信長について語られるとき、よく登場するのが鉄砲です。

鉄砲を日本に持ち込んだのは、もちろん信長ではありません。

信長が活躍する以前から、日本には鉄砲が伝わっていました。

興味深いのは、新しい武器が登場したとき、信長がそれを実際の戦いに取り入れていったことです。

1575年の長篠の戦いでは、織田・徳川軍が多数の鉄砲を用いたことが知られています。

「三千丁の鉄砲を三段撃ちした」という有名な話については、そのまま史実と断定することには慎重な見方もあります。

それでも、新しい武器だった鉄砲を戦いの中で活用したことは、信長を考えるうえで興味深い事実です。

では、もし現代の信長にAIを渡したらどうでしょう。

「文章をつくってくれる。便利だ。」

「資料をまとめる時間が短くなった。」

それだけで満足するでしょうか。

私は、そうではない気がします。

「この道具を使えば、今までとは違う戦い方ができないか」

と考えるのではないでしょうか。

AIを使うこと自体を目的にするのではなく、

AIによって、自分の戦い方そのものを変える。

鉄砲を取り入れた信長を見ていると、そんな姿を想像したくなります。

AIで、新しい「商売の仕組み」をつくるかもしれない

信長の面白さは、戦いだけではありません。

安土の城下町では、「楽市」と呼ばれる政策が行われました。

少し難しく聞こえますが、簡単に言えば、

商人たちが商売をしやすくなるよう、それまであった決まりや負担の一部をなくす

というものです。

当時の商売には、「座」と呼ばれる商人や職人のまとまりなどがありました。

信長は安土で、そうした従来の仕組みや負担の一部を見直し、人や商人が集まりやすい町をつくろうとしました。

ここで面白いのは、

今までの仕組みの中で商売をするだけではなく、商売をするための仕組みそのものに手を入れた

というところです。

では、AI時代ならどうでしょう。

AIで売上を予測する。広告をつくる。問い合わせに対応する。

もちろん、そんな使い方もするかもしれません。

でも信長なら、

「AIを使えば、商売の仕組みそのものを変えられないか」

と考えるのではないでしょうか。

たとえば、欲しい人と売りたい人、技術を持つ人とそれを必要とする人をAIで結びつけ、これまで存在しなかった市場をつくる。

もちろん、これは私たちの想像です。

ただ、安土で商売を取り巻く仕組みに手を入れた信長なら、

AIで仕事を効率化するだけでなく、AIがあるからこそ成立する新しい商売を考えたのではないか。

そんな想像もできます。

AIを「情報参謀」にするかもしれない

もう一つ、想像してみたいことがあります。

戦国時代において、情報は非常に重要でした。

敵はどこにいるのか。

誰と誰が手を組んでいるのか。

次に何が起こりそうなのか。

現代のように、スマートフォンを開けば世界中の情報に触れられる時代ではありません。

では、そんな時代を生きた信長の前にAIがあったら。

各地から届く情報を整理させる。

相手の動きを分析させる。

複数のシナリオを考えさせる。

さらに、自分の考えに対して、

「もし、その判断が間違っているとしたら?」

と反対の可能性まで出させる。

そして、最後に決めるのは自分。

そんな、

24時間働く「AI参謀」

のような使い方をする信長を、私は想像してしまいます。

AIに決断してもらうのではありません。

AIからできるだけ多くの材料を引き出し、

自分は「決断」に集中する。

もし信長がAI時代の経営者だったら、そんな使い方を考えるのかもしれません。

それでも、AIをそのまま信じるだろうか

ここまで考えると、

「信長なら誰よりもAIを積極的に使った」

という結論になりそうです。

でも、私は少し違うと思っています。

信長なら、

AIそのものも疑うのではないでしょうか。

現在の生成AIは、事実ではない内容をもっともらしく生成してしまうことがあります。

AIが言ったから正しい。

AIが分析したから間違いない。

そんな使い方をすれば、今度はAIそのものが「新しい常識」になってしまいます。

信長が本当にどう考えたのかは、当然ながら誰にも分かりません。

それでも、

AIを信じるか、信じないか。

そんな二択ではなく、

「どこまで使えるのか。」

「何を任せ、何を自分で決めるのか。」

を試したのではないでしょうか。

疑いながら、使う。

そんな向き合い方をする信長を、私は想像します。

「今までこうしてきたから」の、その先へ

もちろん、私たちは織田信長ではありません。

信長が本当にAIをどう使ったのか、その答えもありません。

でも今回、

「もし織田信長がAI時代を生きていたら」

と考えているうちに、私自身、AIとの向き合い方が少し見えてきたような気がしました。

何をしたいのか。

何を変えたいのか。

何を実現したいのか。

そこを考えるのは、やはり人なのだと思います。

AIに考えることまで任せるのではなく、

自分がやりたいことを実現するために、AIを使う。

「AIに何をやってもらおうか」ではなく、

「AIを使って、自分は何を実現しようか」。

「今まで、こうしてきたから。」

その常識を疑い、新しい道具を使って、今までなかったものをつくる。

もし信長が現代にいたなら、私たちが想像する以上にAIを使い倒していたのかもしれません。

でも、きっと——

AIに使われる側には、ならなかった。

そんな気がします。

以上

「一流の思考ラボ」編集長でした。


参考資料・出典


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