「もう少し考えてから決めよう」
何かを決めるとき、そんなふうに考えることはありませんか。
転職した方がいいのか。
今の会社に残った方がいいのか。
新しいことを始めるべきか。
もう少し待った方がいいのか。
失敗したくないから、情報を集める。
メリットとデメリットを比べる。
それでも決められないから、さらに考える。
もちろん、大切なことほど慎重に考える必要があります。
でも、考えても考えても「正解」が出ないとき。
もしかすると足りないのは、**考える時間ではなく、考えるための「情報」**なのかもしれません。
正解を出すには、材料がいる
たとえば、目の前に二つの箱があるとします。
どちらか一方には1万円が入っていて、もう一方は空っぽ。
「どちらを選びますか?」
そう聞かれても、見た目がまったく同じなら答えようがありません。
1分考えても、1時間考えても、
「右のような気がする」
「いや、左かもしれない」
というところから先には進めません。
これは、決断力がないからではありません。
判断するための情報がないからです。
もちろん、人生の選択には、この箱のように最初から正解が決まっているとは限りません。
それでも、判断に必要な情報が不足しているという点では、共通する部分があります。
私たちは何かを決められないと、
「もっと考えなければ」
と思いがちです。
でも、情報が増えていないのに考える時間だけを増やしても、同じ材料を何度も並べ替えることになってしまいます。
そんなときに考えてみたいのが、
「今の自分に足りない情報は何だろう?」
という問いです。
情報には「調べて分かるもの」と「やって分かるもの」がある
必要な情報が分かれば、あとは調べればいい。
……とは限りません。
情報には、大きく分けて二つあると思います。
一つは、調べることで得られる情報。
商品の価格。
会社の業績。
仕事の給与や勤務時間。
資格取得に必要な期間。
こうしたものは、検索したり、人に聞いたりすれば分かります。
そしてもう一つが、
実際にやってみることで得られる情報です。
その仕事を自分が楽しいと感じるのか。
その商品を本当にお客様が欲しいと思ってくれるのか。
自分がその勉強を続けられるのか。
こうしたことは、検索だけでは完全には分かりません。
つまり、判断するために必要な情報の中には、
「考えるだけでは手に入らない情報」
もあるのです。
このブログも、やってみなければ分からなかった
私自身、この「一流の思考ラボ」を運営していて、それを実感しています。
このブログを始める前に、
「どんな記事なら読んでもらえるだろう」
といくら考えても、本当のところは分かりませんでした。
正直なところ、今も分からないことだらけです。
ただ、実際に記事を書いて公開すると、
「これは面白いと思ったのに、なかなか読まれない」
一方で、
「意外な記事が検索から読まれている」
ということが起こります。
そして記事が増えてくると、
「この記事は残すべきか」
「もう一度書き直すべきか」
「今のサイトには必要ないのか」
という新しい判断も必要になりました。
これも、ブログを始める前には分からなかったことです。
実際に書く。
公開する。
読まれ方を見る。
記事を見直す。
そのたびに、次の判断に使える情報が一つずつ増えていきます。
足りなかったのは、考える時間ではありませんでした。
やってみたからこそ手に入った情報だったのです。
行動することは、単に前へ進むためだけのものではありません。
行動そのものが、「情報を集める方法」になることがあります。
正解を探す前に、「何が分かれば決められるか」を考える
だからといって、
「考える前に、とにかく行動しよう」
という話ではありません。
調べれば分かることは、先に調べた方がいい。
大きなお金が動くことや、簡単には元に戻せない判断なら、慎重に考える必要があります。
それでも答えが出ないときは、
「どちらが正解だろう?」
と考え続けるのではなく、問いを変えてみます。
「何が分かれば、自分は決められるだろう?」
たとえば転職で迷っているなら、
給与が分かれば決められるのか。
仕事内容が分かれば決められるのか。
職場の雰囲気が分かれば決められるのか。
それとも、自分がその仕事を楽しいと思えるかを知りたいのか。
ここが分かれば、次にやることが変わります。
調べれば分かるなら、調べる。
人に聞けば分かるなら、聞いてみる。
やってみなければ分からないなら、いきなり大きな決断をするのではなく、できる範囲で試してみる。
大切なのは、ここですぐに「正解」を出すことではありません。
次に考えるための情報を、一つ増やすことです。
行動は、「考えること」の反対ではない
私たちは、慎重に考えることと、思い切って行動することを、反対のものとして捉えてしまうことがあります。
でも、本当にそうでしょうか。
私自身、このブログを運営して実感したのは、行動して初めて手に入る情報があるということです。
もちろん、何でも試せばよいわけではありません。
しかし、十分に考えても答えが出ないとき。
もしかすると、今ある情報だけでは判断できないのかもしれません。
そんなときは、何が分かれば決められるのかを考えてみる。
調べても分からないことがあるのなら、できる範囲で小さく動いてみる。
その行動によって、今まで見えていなかった情報が手に入るかもしれません。
行動は、思考をやめることではありません。
むしろ、よりよく考えるための材料を、自分で取りにいくこと。
考えても分からないことがあるのなら、小さく動いてみる。
その一歩が、次の判断につながるのではないでしょうか。
以上
「一流の思考ラボ」編集長でした。
